サーボコントローラー「ＭＰ－０００８」



§１．「サーボコントローラー」とは

 弊社サーボコントローラー「MP-0008」は、多数のサーボモーターを一元化して管理し、 簡潔な命令でサーボをコントロールする、メカホビー用の専用ＩＣチップです。

二足歩行ロボットに限らず、複数個のサーボモーターを同時にコントロールするには、 通常、アセンブラ言語やＣ言語等を使い、高速計算を行なうＣＰＵにてプログラムを 稼動させる必要があり、一般のメカホビーユーザーにはなかなか手が出しにくい物でした。

しかし、このサーボコントローラーを使う事により、 多数のサーボモーターを簡単な命令で動作させることが可能となる為、 サーボ管理の面倒な部分は考える必要がなく、目的の動作が得られる様になります。

例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ※1コンピュータや、 ＰＩＣ－ＢＡＳＩＣ※2等のマイクロコンピュータから、 ＢＡＳＩＣなどの低速インタプリタ言語を使用して、 高度なロボットをコントロール出来るため、開発期間や作業量を大幅に短縮できます。

 ※1 WindowsはMicrosoft Corporationの登録商標です。
※2 PIC-BASICは秋月電子通商様の商品です。

§２．MP-0008の特徴と能力

 ◎命令方法
サーボのコントロールには、「チップ番号」「サーボ番号」「サーボ角度値」 「サーボ速度」をそれぞれ１バイトずつ(計４バイト)の情報を、 コンピュータやマイコンからサーボコントローラーに送信するだけの簡単設計。
サーボ速度を０に指定すればサーボの最高速度で目的角度まで変化し、 サーボ速度を２５０に指定すれば、約４秒後に目的の角度になる様に、 サーボがゆっくりと回転します。(動画サンプル： サーボ速度０指定の高速動作　 サーボ速度２５０指定の低速動作)

１番サーボがゆっくりと動作している間に、２番サーボを高速に動作させる、 といった複合的なコントロールも行なえますので、 動きが複雑な機械を作成する用途にもお使いいただけます。

◎拡張性
サーボコントローラー「MP-0008」は、１チップで６個までのサーボを制御可能な様に作られておりますが、 その後追加チップを購入することにより、 理論値では最大で１５３０個のサーボを管理する事が可能となっております。

２５５[チップ番号]×６[サーボ個数]＝１５３０[最大管理可能サーボ個数] (理論値)

この為、二足歩行ロボット以外にも、様々な用途でご利用いただけます。

◎脱力モード
一部のサーボに導入されているサーボ保護用のシステム「脱力モード」に対応。
この脱力モードとは、16mSec毎にサーボに入力されているパルス信号を停止する事により、 サーボ自身の角度保持力をなくすもので、命令の「サーボ角度値」を０に設定する事で、 指定されたサーボに対して、パルスを送信しない状態となります。

◎起動時待機モード(２秒)
サーボコントローラーに電源をつなぐと、通常はすぐに、 各サーボへ中立角度への移動パルス(1.5mSec)を送信します。 しかし、製作する物によっては、中立角度からの開始ではなく、 別角度からサーボを動作させたい場合があります。
この場合は、この「起動時待機モード」が大変便利です。
「起動時待機モード」は、サーボコントローラーの所定の端子をＧＮＤに接続すると、 コントローラーの起動時に２秒間は何もしない「待機状態」となります。
各サーボの初期値が1.5mSec(中立位置)以外の場合は、 この２秒間の間に各サーボの初期値を設定する事で、 その初期値からサーボの動作が行なえるようになります。

§３．MP-0008キットの内容

 サーボコントローラー「MP-0008」のキットには、簡易安定化電源回路と、 ＲＳ－２３２Ｃレベルコンバータ回路の部品と説明書が同梱されております。

 簡易安定化電源回路は、三端子レギュレータ「78L005」を使い、７Ｖ程度のバッテリーから、 MP-0008の駆動に最適な５Ｖの電圧を出力します。

ＲＳ－２３２Ｃレベルコンバータ回路は、 一般的なコンピュータのＲＳ－２３２Ｃポート(Ｄ－ＳＵＢ９ピン)から、 サーボコントローラー用の通信レベルに変換する回路となります。
※ＰＩＣ－ＢＡＳＩＣマイコンからコントロールを行なう場合は、 ＲＳ－２３２Ｃレベルコンバー
　タ回路を作成する必要はございません。
キットは、初心者の方でもなるべく簡単に組み立てられる様に、写真や図解も 含めた説明書付きとなっておりますが、電子部品の基本的な知識と、 基本的なハンダ付けの技能は必要となりますので、 予めそれらのご用意を整えました上で組立て下さいませ。

■サーボコントローラー MP-0008 詳細スペック■
チップ名称サーボコントローラー「ＭＰ－０００８」
通信方式ＵＳＡＲＴ（ＲＳ－２３２Ｃ）方式
通信速度：９６００ｂｐｓ（固定）
通信ビット：８ビット（固定）
パリティ：無し（固定）
ストップビット：１ビット（固定）
フロー制御：無し（固定）
通信バッファ８バイト
最大サーボ管理数１チップで６個　２５５チップで１５３０個(理論値)
サーボパルス周期１６ｍＳｅｃ（固定）
サーボパルス幅０．５０ｍＳｅｃ～２．５４ｍＳｅｃ
分解能：０．０１ｍＳｅｃ
駆動電圧５Ｖ
サーボ管理機能角度変更機能、角度変更時間管理機能、脱力管理機能、
起動時待機機能
その他データの受信をモニタするＬＥＤ端子あり

こちらの商品は、通信販売ページにて販売中です

商品の詳細な内容につきましては、随時更新！
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